- むつき医科歯科在宅クリニック 歯科
ホワイトニングについて
歯の色は、飲食物・タバコ・加齢などさまざまなことが原因で、着色が起こります。
歯科におけるホワイトニングとは、そのような着色を歯の表面から落とし、さらに歯の内部から色素を分解して白さを取り戻す治療です。
ホワイトニングには、3種類あります。
1つは、院内で歯科医師や歯科衛生士が行う「オフィスホワイトニング」
2つめは、マウスピースを使ってご自宅で行う「ホームホワイトニング」
3つめは、その両方を組み合わせて行う「デュアルホワイトニング」
です。
効果は、デュアルホワイトニングが一番強く、2番目はオフィスホワイトニングです。
ホームホワイトニングは比較的効果が弱いものとなります。
ホワイトニング治療の流れ
- カウンセリング
ホワイトニングの治療方法や流れについて詳しくご説明いたします。不明な点がございましたら遠慮なくお尋ねください。
その後、お口の中を拝見し、むし歯や歯周病の有無を確認いたします。むし歯等がございましたら、ホワイトニングの前にそちらを治療することをご提案させていただくこともございます。 - 歯の色の確認
歯の色見本を使い、今の歯の色を確認いたします。その後、理想の白さを確認いたします。
ホワイトニング内容等に同意いただけましたら、前準備として歯のクリーニングをいたします。 - ホワイトニング治療
同意いただけましたら、ホワイトニングが開始となります。
【オフィスホワイトニング】
① 歯面清掃を行います。
② 歯ぐきを守るためのお薬を塗ります。
③ 1本ずつの歯にホワイトニング剤を塗ります。
④ 20 分ほどホワイトニング剤を歯に塗ったあとに、吸引して取り除きます。
⑤ もう一度ホワイトニング剤を塗り、20 分ほど経った後取り除きます。
⑥ 色を確認していただきます。
⑦ ホワイトニングをした歯にフッ素を塗ります。
⑧ 終了後 4~6時間はなにかを食べたり、お水以外のものを飲まないようにしてください。また、歯磨きやフロスも使用しないでください。
【ホームホワイトニング】
① オーダーメイドのマウスピース型トレーをご希望の場合には、事前に型を取ります。後日、トレーとホワイトニング剤をお渡しします。
② 既成トレー(オーダーメイドではないマウスピース型トレー)をご希望の場合は、そのままお渡しいたします。
③ ご自宅でトレーを1日2時間ほど装着してください。2週間ほど後に予約していただき、その時に来院していただき白さを確認いたします。
【デュアルホワイトニング】
①オフィスホワイトニングを行った日に、ホームホワイトニング用のトレーをお渡しします。
② はじめにオフィスホワイトニングだけをご希望であっても、より白い歯を目指したいと思われましたら、こちらのコースに変更することも可能です。
注意点
- 歯のかぶせもの・白いつめものは、ホワイトニングでは白くできません。
その部位は、ホワイトニングをして他の歯を白くしたあとに、詰め替えたりする必要があります。特に被せものに関しては自費(セラミックのもの)が望ましいです。 - 妊婦・授乳中の女性はできません。
- ホワイトニング剤やラテックス(ゴム製品)にアレルギーのある人はできません。
- 無カタラーゼ症(オキシドール(マキロン等)で傷口がぶくぶくしない人)の人はできません。
- 重度の歯の知覚過敏症(歯がしみる)の人はできません。軽度の方であれば、それをなおしてからとなります。
- 金属による変色は白くなりません。
- 高校生以下はできません。
- 白くなるとはいっても、限界があります。完全に真っ白にするには、自費の被せものを考慮する必要があります。
- たばこはホワイトニングの効果を著しく減弱させます。
- ホワイトニングは、行っている時に一過性の痛みが生じることがあります。
- 術後48時間は、禁煙・お食事に対する制限がございます。
これらのものを好んでおられる方には、ホームホワイトニング・デュアルホワイトニング期間を長めにとることをお勧めします。
コーヒー、紅茶、ウーロン茶、赤ワイン、カレー、ミートソースやトマトソース、ソース(ウスターソースやお好み焼きソース)、ラーメン、お寿司、焼き鳥(たれ)、焼肉、チョコレート、飴、果物、色の濃いトマトなどの野菜、イソジン系のうがい薬、色の濃い歯磨き粉等
ホワイトニング中について
ホワイトニングのお薬を歯に塗っている間、痛みが生じる場合がございます。これは、ホワイトニングのお薬が歯の中深くまで浸透していることによるものと言われています。
当院におけるホワイトニング剤は、”オパールエッセンス BOOST“というものを使用しております。この製品のお薬が歯の神経に到達する量は、他の製品と比較して低いという報告がございます。(だから痛みが生じにくいということは言えないと思われる)
お痛みが不安な方には、ウルトラ EZ(しみ止め)をお勧めしております。
こちらをホワイトニング前に 30 分〜1時間ほど使用していただくことで、歯の痛みを抑制できると言われています。
ホワイトニング後について
ホワイトニング効果は期間がたつと少しずつ薄れてきます。その際は、1〜3日ほどのホームホワイトニングをお勧めしております。
コーヒーや紅茶、たばこなどは歯に外側から色をつけてしまいます。このような着色は、歯科医院にてある程度落とすことが可能です。
まれに、歯にしま模様ができることがございます。これは、もともとの歯の模様が浮き出てきたものです。2週間ほどたつと落ち着いてきます (エナメル質の形成不全や石灰化不全、テトラサイクリンによる変色歯が原因です)。
歯磨き粉について
ホワイトニング中・術後1週間程度は知覚過敏を抑制する歯磨き粉をお勧めしております。
有効成分として、“硝酸カリウム”と“乳酸アルミニウム”が含まれているものが良いと考えられています。
矯正治療中の方について
ワイヤー等を用いた矯正治療中の方につきましては、矯正治療終了後にホワイトニングをさせていただきます。
ホワイトニングの原理
歯に含まれている着色物は、いわゆる発色団(化合物が色をもつために必要と考えられている原子団)で、有機物と無機物にそれぞれ由来する。発色団は、歯の場合では黄色または褐色系を発色する。
ホワイトニングの薬剤に含まれている過酸化水素の酸化作用によって、発色団が有している二重結合を分解することで、無色の分子となる。これが歯質のホワイトニングの作用機序と考えられている。したがって、金属などの無機質による着色に対してはホワイトニングの作用は及ばない。